火災で近隣の家が燃えた！！被害があった場合、誰が保証してくれるのか？

火災でご近所の家が燃えてしまい、ご自身の家にも被害が及んだ場合、誰が損害を補償してくれるのかは非常に重要な問題です。結論から言うと、基本的には失火元の住人に損害賠償を請求することはできません。

これは「失火責任法」という法律に基づいています。

失火責任法とは？

失火責任法は、明治時代に制定された法律で、火災の場合は、重大な過失がなければ、失火元は隣家への損害賠償責任を負わない、と定めています。

補償を受けられない場合

コンロの火の消し忘れなど、一般的な過失が原因で火災が発生した場合、失火責任法が適用されます。この場合、失火元に損害賠償を請求することはできません。

補償を受けるための方法

ご自身の家で火災保険に加入している場合は、ご自身の火災保険を使って損害を補償することになります。

• 火災保険の重要性: 近隣の火災による延焼被害に備えるには、ご自身で火災保険に加入しておくことが不可欠です。
• 「類焼損害補償特約」: 近隣の火災が原因でご自身の家に被害があった場合に、その被害額を補償してくれるものです。

例外！失火元に損害賠償を請求できるケース

失火元に「重大な過失」があった場合は、失火責任法が適用されず、損害賠償を請求できる可能性があります。

• 重大な過失の例:
  • 寝タバコをしていて火事になった
  • 天ぷらを揚げている最中に、その場を長時間離れて火事になった

ただし、「重大な過失」を証明するのは非常に難しく、裁判で争う必要があります。

まとめ

近所の火災でご自身の家に被害があった場合、基本的に失火元に賠償を求めることはできません。そのため、万が一に備えて、ご自身で火災保険に加入しておくことが最も重要な対策となります。

ご自身の加入している火災保険の内容を確認し、補償内容に不安があれば、見直しを検討することをお勧めします。